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【就活・研究概要プレゼン】パワポスライドの超具体的な構成と枚数/時間

スライド資料をつくるビジネスの視点準備を始める前に
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理系の研究職志望で就活をしています。
次の面接で、「5分で大学の研究内容を発表してください」という課題が出ているんですが…
具体的に、どんなスライド構成にすればいいんでしょうか?

技術面接ですね。学会などの研究発表とは目的も違いますし、時間も短いので、しっかりと内容を練る必要があります。
でもオススメの構成があるので、心配する必要はありませんよ。
どういうプレゼンにすれば内定につながるのか、見てみましょう!

前回の記事では、研究プレゼンで企業が注目しているポイントを解説しました。読み進める前にこちらを確認いただくとより理解が進みますので、是非ご覧ください!

研究職、開発職などで就活する際に求められる技術面接と呼ばれる研究内容のプレゼンは、ほとんどの場合、限られた時間や資料の枚数で行う必要があります。
したがって、通常の学会発表と同じように順序だてて内容を説明するとすぐに時間が無くなってしまいます。少ない時間を有効に使い、企業が注目するポイントを集中的にアピールする必要があるのです。

この記事では、就活における研究プレゼンで効率よくアピールするために、どのようなプレゼンスライドの資料構成がよいのか、どのような時間配分が望ましいのかなどの具体的なポイントを紹介します。

私自身、大学・大学院と生物学研究を経験し、研究職で事業会社に就職しました。その後、企業目線でどのような研究人材が会社や社会に求められるか、活躍できるかという企画業務も担っていました。
そうした経験をもとに、企業が何としても内定にしたくなるようなプレゼンの具体的な構成をお伝えします!

資料のおすすめ構成

おすすめする資料の構成は、次の通りです。

  1. 背景と目的
  2. 実験・試験方法
  3. 結果
  4. 考察
  5. 研究において直面した課題

王道の研究発表のように、1〜4は通常通りの順序で説明します。学会発表や論文などで見慣れている順序なので、誰でも理解しやすいと思います。
ただし、出来る限り簡潔に説明しましょう。細かい部分は思い切って飛ばして、要点だけをしっかり伝えるイメージです。なぜなら、企業の面接官の目的は研究ではなく、あなたの人物や過去の活動を知ることだからです。

そしてその後に、面接用の内容である5.研究において直面した課題を付け足します。

企業は面接で、前回の記事で紹介した「5つの能力」を見ています。
実際に直面した「課題」を、その学生がどう認識していて、どう考え、そしてどのように解決したのか…というプロセスからは、非常に多くの事柄が読み取れるのです。

それでは、それぞれの項目の詳細を見てみましょう。

各項目の内容とアピールポイント

1. 背景と目的

その研究の意義や、過去の研究で既に得られている知見などをまとめます。
注意すべきは、専門的な内容一般的に誰でも理解できる目的のバランスです。
多くの場合、専門的過ぎる内容は初見の人には理解できません。従って、「誰でも分かる表現にかみ砕いて説明」する必要があります。
この研究の背景にある社会問題産業的なメリットなど、なぜやるのかという目的、そしてこの研究によりどう変わるのかを明確に示しましょう。

またその際、論理の飛躍がないようにするのも大切です。
難しい内容であればあるほど、専門的な内容 → 一般的な内容の間には、説明しなければいけない因果関係が何ステップも存在します。簡潔に説明しようとするあまり大事な要素を抜いてしまうと、面接官はついていけなくなってしまうので、マイナスです。

逆にこの項目を理路整然と分かりやすく説明することができれば、「論理的に考えることができて、分かりやすく説明する能力がある」と捉えてもらうことができるのです。

目的の部分は、相手に納得してもらうために非常に重要です。その理由については下記の記事で詳しく説明していますので、説得力を増すためにもぜひ参考にしてみてください!

2. 実験・試験方法

実験方法は、できるだけ簡潔に、分かりやすく書きましょう。
研究領域企業の事業領域が近ければ、多少の専門用語はそのまま使って大丈夫です。一方、領域が離れている場合は、図やイラスト、平易な言葉を使った説明に留めたほうが良いでしょう。

全てを理解してもらうのは難しいので、最低限「何を得るための実験か」などの要点のみを伝えられればOKです。

図やイラストを活用する方法については、こちらの記事で手順をや便利なサービスを紹介しています。ぜひ読みながら試してみてください。

3. 結果

可能であれば、結果を端的に示すグラフなどを1つだけ選び、一瞬で結論がわかるようにしましょう。
言葉もグラフも、余計な情報は省いて簡潔に結果を示すのが理想的です。

シンプルに見やすくするにはテクニックが必要です。誰がみても一目で理解できる簡単なグラフやスライドレイアウトの作り方は下記の記事に丁寧に紹介していますので、ブックマークして作成の際に役立ててみてください。

4. 考察

結果の考察に関しては、思考力を示すチャンスです。
この部分は通常の研究発表や学会などと同じように、結果から導き出せる内容を論じればOKです。ただし、ここでもできるだけ平易な言葉を使い、簡潔に示すことは忘れてはいけません。

可能であれば、1. で説明をした目的」に対する答えを考察の中で示しましょう。目的を達成していればそれでいいですし、まだならどの段階まで進んだのか、どんな意味を持つのかなど、序盤の伏線を回収するように話をつなげると全体のまとまりがとてもよくなります。

5. 研究において直面した課題

最後に、面接において最も重要な項目が「直面した課題に対し、どのように考え、どのように対処したのか」というエピソードです。
通常の研究発表や学会ではあまり触れることがない項目ですが、面接の場では大切なアピールポイントです。

下記のようなシチュエーションが、「課題」として挙げられます。

  1. 仮説とは全く異なる結果が得られて見当がつかなくなった
  2. 実験データがどうしても集まらない
  3. 予算が足りなくなった
  4. チームメンバーが抜けて人員が足りなくなった

例えば 1. の場合であれば、具体的には次のようにエピソードを説明することができます。

「仮説と全く異なる結果が出た際、非常に混乱しました。
しかし、その結果から推測される事象に詳しい別の研究室の教授を訪ね、考えを伺ったところ、まだ確認していない現象があることに気づきました。その教授のアドバイスを参考にして、再度実験データを解析したところ、新たな発見につながりました。

自分だけでは行き詰まった場合でも、異なる視点をもつ人に協力してもらうことで解決できるということを実感として学びました。
また、できる限り能動的、複数の知見を合わせながら進めた方が、得られる成果も革新的になるということがよく分かりました。」

この事例の場合、①自ら考えて根本的な問題を捉えたこと②行動を起こして状況を変えたこと、そして③一つの事象から学びを得てこれからも活かせるということがポイントです。

エピソードの内容によって当然アピールポイントは変わってきますが、面接官に対して「会社に入ってからも、困難に負けず仕事を進め、必ず成果まで辿り着くだろう」という印象を強く残すことができれば、勝ったも同然です。
内定も目前です!

面接官がプレゼンの際に見ている学生の能力については、前回の記事で詳しく解説しています。5つの能力を意識しながら、アピールできるエピソードを散りばめましょう。

時間配分とスライドの枚数

各項目の時間とスライドの配分は、下記の割合を目安にするのが良いと思います。

項目時間配分の目安スライド枚数
1. 背景と目的25%1~2枚
2. 実験方法15%1枚
3. 結果10%1枚
4. 考察20%1枚
5. 研究において直面した課題30%1~2枚

特に重要な項目である15にはしっかりと時間を割き、他の項目(24)は簡潔に必要な情報だけを伝えます。
持ち時間が10分未満であれば、それぞれの項目をスライド1枚以下にまとめた方が分かりやすいです。もし枚数制限が5枚よりも少ない場合は、2~4を統合して枚数を減らせばOK。持ち時間が15分よりも長い場合は、1と5のボリュームを増やしても大丈夫です。

繰り返しになりますが、プレゼンでの説明は「簡潔に」が基本です。時間を無駄に消費させないという、相手への思いやりにもなります。ビジネスに関連する場合は特にその傾向が顕著になるため、企業の面接のときは常に心に留めておきましょう。

ぜひ読んでほしい本

理系特有の研究に関連した就活の進め方やプレゼンのコツを掴むのに最適な本を紹介します。たくさんの選択肢があってもどれがいいか分からなくなってしまうので、まずはこれだけ読めば大丈夫!という厳選した2冊をだけをご紹介します。

Webだけでもある程度の情報は得られる時代ですが、まとまった考えを取り入れるためには本はやはり有用です。一度身につければ世界が変わると思うので、ぜひ手に取ってみてください!

一度きりのチャンスをモノにするために、できることは全てやりきりましょう!

理系のための就活ガイド(山本 佳世子)

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