【新規事業立案】ビジネスフレームワークのパワポレイアウト一覧 – PEST, SWOT, 4P, 3Cなど

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スライド資料をつくるビジネスの視点準備を始める前に
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事業提案の説明を、説得力がある感じでやりたいです!
できればおしゃれなスライドで。

そんな時は経営戦略で定番のフレームワークを示すといいですね。

おしゃれ…というか、情報の区別や流れが一目でわかるデザインは、やはり誰の目から見て理解しやすく、洗練されているように見えるので印象も抜群です。

新規事業立案や、ビジネス分析などをする際に重宝するフレームワーク。うまく活用することで、背景情報やビジネスの肝となるポイントを明確に示すことができるようになります。
事業立案のゴールは、プレゼンを見せた相手に「この事業はイケる」と思わせること。そしてイケると思わせる論法には、型があります。そのテンプレートをうまく使って、ゴールを目指しましょう!

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おすすめフレームワークのパワポレイアウト

対象市場の絞り込み(SWOT分析)

この項目が最初の作業になります。
いわゆる外部環境と内部環境の分析です。これにより、「狙えそうな市場領域」を絞り込みます。

  • 外部環境とは、政治、経済、社会、技術など、自分ではコントロールできない環境要因を指します。脱プラスチック、地政学的なリスク、為替変動、物価、新しい技術の台頭などです。自身のビジネス業界特有の状況(特定の小売店やECサイトが増えてきたなど)も外部環境です。自社にとって悪い影響がある場合もあれば、追い風となる場合もあるでしょう。
  • 内部環境とは、自分の会社独自の特徴です。オリジナルの技術や特許を持っている・特定の地域で協力な販売ネットワークを持っているといった「強み」、離職率が高い・価格交渉力が弱いなどの「弱み」といった要素に分けられます。

これらの要素は、下図のような4つのカテゴリーに大別することができます。いわゆるSWOT分析と呼ばれる手法です。その他にもPEST分析や5つの力分析など様々な分析手法がありますが、そちらは別の機会に紹介します。

この分析によって、強み×機会=ビジネスチャンス弱み×脅威=避けるべきエリアなど、目的に応じた「狙えそうな領域」の絞り込みができるのです。今回はビジネスチャンスを狙っているので、強み×機会の要素を探します。

なお、SWOT分析を行う際に最もネックになるのが、どのように業界情報や企業の内部情報を手に入れるか、という点だと思います。

社会情勢や一般的な技術動向などの情報はすでに世の中に溢れており、しっかりと調べさえすれば十分に集まるでしょう。

一方、業界特有の事情や企業の内部情報は、調べるのにコツがいります。
まず、ある程度の当たりをつけるために、企業のホームページで商品情報、企業情報、IR情報(Investor Relations:投資家向け情報)などを見てみましょう。
特にIR情報では、企業の目的、市場環境、業績、今後の成長領域などがレポートとしてまとめられています(上場企業の場合は公開が義務付けられています)。ある意味、企業の公式事業分析なので、必ず見ておいた方が良いでしょう。

もちろん今回の課題は「新規事業」なので、必ずしも公開されている既存事業の内容が当てはめられるとは限りません。しかし、新規事業の成功確率を上げるならば当然強みを活かす必要があり、その強みは既存事業と密接に紐づいている可能性が非常に高いです。
公開されている情報から一歩踏み込んで、技術は?販売方法は?プロモーションは?製造は?といった企業内部の状況を想像することで、なにが「強い」のかを予測することができます。

もし、どうしても知りたい情報があり、かつ公開情報からは手に入らない場合は、採用担当者に直接聞いてみるのも手かもしれません。他の採用候補者は知らない情報が手に入り、かつ能動的に情報収集する姿勢も伝わります。
企業側も守秘義務があるため答えられない場合も多いと思いますが、失礼にならないように聞けばマイナスにはなりません。ただしその場合も、事前調査をして仮説を立てたうえで、足りない部分を具体的に質問しましょう。漠然と「強みを教えて欲しい」と聞くのはNGです。

以上のプロセスで、機会×強み=ビジネスチャンス を導き出せるのではないかと思います。

繰り返しますが、これはあくまで予測です。必ずしも当たっている必要はありません
大切なのは、可能な範囲でどこまで情報を集めたのか、そしてその限られた情報からどこまで深く考えたのかという「足跡」を示すことです。
しっかりと情報を集めてSWOTの表にまとめて示すことができれば、網羅的・論理的に答えを導く力があるとアピールすることができます。

※実際のプレゼン資料でSWOTの表を示す際は、最終的な新規事業案に関連する項目のみを表示し、関係ない項目は削除しましょう。シンプルに!

ニーズの仮説

次に、上記で導き出した機会×強み=ビジネスチャンスにおいて、もう少し深く、顧客が求めるものを想像してみましょう。
ここで初めて、具体的な商品やサービスのイメージが出てきます。
世の中に既に存在している同じ領域の商品やサービス、顧客が実は不便に思っていること、顧客が気づいていないが「これがあればもっと便利に幸せになるはず」というものなどを網羅的に書き出してみましょう。

その中から、「顧客がまだ満たされていない」と思える事柄、すなわちニーズを発見したら、それを“ニーズの仮説”として設定して、次に進みましょう。

ターゲット選定(STP)

候補領域とニーズの仮説を設定した後は、その中でさらにターゲット=顧客層を具体的に絞り込んでいきます。
STPとは、セグメンテーション(Segmentation:市場の細分化) ・ ターゲティング(Targeting:ターゲットの選定) ・ ポジショニング(Positioning:自社製品の位置づけ、差別化) の三段階を示すフレームワークです。通常、S→T→Pの順で分析を進めていきます。

セグメンテーション

セグメンテーションでは、まずSWOT分析であたりを付けた領域において、不特定多数の人々をいくつか塊(セグメント)に分けます
具体的には、性別、年齢、家族構成、地域、行動、ネットとリアル、好みの傾向などの切り口で想定される顧客層を切り分けます。

ターゲティング

続いて、切り分けた顧客層から、目的のニーズに合致した層(=ターゲットにするのに最も適したセグメント)を選び出す、ターゲティングに移ります。
選ぶ基準は、次のような項目があります。

  1. 市場規模は大きいか(買う人の人数×単価)
  2. 今後成長する市場か(これから普及していくか)
  3. 競合は多くないか(すでに他社がやっているかどうか)
  4. 自社の強みは活かせるか(自分だから勝てるという理由があるか)

これらが総合的に大きくなる市場と顧客をターゲット候補にしましょう。
※まだ決定する必要はありません。あくまで候補ですので、この後でブラッシュアップすればOKです。

ポジショニング

最後は、絞り込んだ市場と顧客に対し、どのように差別化をするかという軸を決めるのが、ポジショニングです。このようなX軸、Y軸の図で表すとイメージしやすいです。

顧客に選んでもらうためには、できる限り競合他社の製品とは異なることをアピールする必要があります。他の製品やサービスにない点を洗い出し、独自のアピールポイントを探しましょう。

差別化する内容を探すときは、上記のようなポジショニングマップを書いてみると頭が整理されます。縦軸と横軸にそれぞれ異なる視点の”軸”を用意し、競合の製品をプロットします。競合がいない”空き領域”が見つかれば、それが差別化のチャンスです。
一発で最適なポジショニングが見つかることはまずありません。何十パターンも書いてみて、これまでの検討内容と照らし合わせながら、最も整合性のあるものを選びましょう。

具体的なビジネスモデル(4P)

ここまでで、どのような製品やサービスを誰に対して売るかは概ね固まりました。最後に、具体的な「どのように戦うのか」について、フレームワークの一つである4P分析を使って説明します。
4P分析とは、マーケティングを4つのP(Product, Promotion, Price, Place)の観点から網羅的に考えるフレームワークです。その他にも異なる視点からマーケティングプランを構築するためのフレームワークがありますが、それはまたの機会に紹介します。

Product 製品


具体的な製品やサービスの詳細を書きます。これまでの分析を踏まえ、どのような機能があり、どのような価値を提供するのかを示しましょう。製品名もインパクトのあるものが良いですね。

Price 価格

値付けは非常に様々な要因が絡んできます。ですがここではシンプルに、コストと販売価格だけを考えましょう。

コストは文字通り、作る/提供するのにかかる全ての出費です。
販売価格は、コストよりも高くするのが一般的ですが、「商品やサービスの価値に対して、これなら顧客が買いたいと思うかどうか(価格受容性)」という視点で設定する必要があります。
売上 − コスト = 利益 という構造です。これは一般的な商品販売だけでなく、手数料ビジネスやサブスクリプションなどのモデルでも同様です。

Promotion コミュニケーション方法

製品が決まったら、それを顧客に認知してもらい、購入に繋げなくてはいけません。
SNS、Webサイト、実店舗など様々な認知方法があります。顧客がどのような順序で知り、理解し、購入を検討し、他の商品と比べ、そして購入に至るのかという順序を考えながら、最適な組み合わせを探しましょう。

Place 流通チャネル

最後は、実際の製品やサービスをどのように届けるのかという点です。
具体的には、自社で店舗を用意、他の販売店に卸売り、代理店を経由して販売、自社Webページから販売、Amazonや楽天のプラットフォームを使用、アプリ、顧客間での販売など、様々な選択肢があると思います。

その他の分析・表現手法

マクロ市場分析(PEST)

政治、経済、社会、技術の4つの観点から、事業に関連する大きな世界情勢を書き出します。これが他の分析手法や表現にリンクします。

プレイヤー分析(3C)

3つのCの頭文字で、プレイヤーの関係性を示します。

5つの力分析

その市場の力関係を5つの箱で示し、厳しい業界かどうか、どこがチャンスか、どこに気をつけるべきかなどを示します。

バリューチェーン

事業の流れを、順に示したものです。取引先や顧客、会社の機能ごとの役割などを示すことができます。

ビジネスモデルキャンバス

ここまでに挙げたさまざまな分析、要素を、一枚にまとめることができる示し方です。「この事業はこういうものです」というのを網羅的に示せる、とても便利な、Theビジネスフレームワークです。

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